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path: root/man/ja/dpkg-divert.8
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Diffstat (limited to 'man/ja/dpkg-divert.8')
-rw-r--r--man/ja/dpkg-divert.8152
1 files changed, 152 insertions, 0 deletions
diff --git a/man/ja/dpkg-divert.8 b/man/ja/dpkg-divert.8
new file mode 100644
index 0000000..a8738e9
--- /dev/null
+++ b/man/ja/dpkg-divert.8
@@ -0,0 +1,152 @@
+.\" dpkg manual page - dpkg-divert(8)
+.\"
+.\" Copyright 息 1995 Ian Jackson <ian@chiark.chu.cam.ac.uk>
+.\" Copyright 息 1999 Wichert Akkerman <wakkerma@debian.org>
+.\" Copyright 息 2004 Scott James Remnant <keybuk@debian.org>
+.\" Copyright 息 2007-2011 Guillem Jover <guillem@debian.org>
+.\"
+.\" This is free software; you can redistribute it and/or modify
+.\" it under the terms of the GNU General Public License as published by
+.\" the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or
+.\" (at your option) any later version.
+.\"
+.\" This is distributed in the hope that it will be useful,
+.\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of
+.\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the
+.\" GNU General Public License for more details.
+.\"
+.\" You should have received a copy of the GNU General Public License
+.\" along with this program. If not, see <http://www.gnu.org/licenses/>.
+.
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
+.\"
+.\"*******************************************************************
+.TH dpkg\-divert 8 2011\-08\-14 "Debian Project" "dpkg ユーティリティ"
+.SH 名前
+dpkg\-divert \- パッケージの提供するファイルの上書き
+.
+.SH 書式
+\fBdpkg\-divert\fP [\fIoption\fP...] \fIcommand\fP
+.
+.SH 説明
+\fBdpkg\-divert\fP は、退避ファイルの一覧を設定、更新するためのユーティリティである。
+.PP
+\fIdiversions\fP ファイルにより、\fBdpkg\fP(1) はファイルを本来の場所ではなく、\fI退避 (diverted) 用\fP
+の場所にインストールするようになる。diversions ファイルは、Debian
+パッケージスクリプトが競合を発生させるファイルを移動させるために使うことができる。システム管理者は、パッケージの提供する設定ファイルを上書きする場合や、幾つかのファイル
+('conffiles' としてマークされていないもの) について、それらのファイルを含む新しいバージョンのパッケージをインストールする時に、dpkg
+による上書きから保護する必要がある場合にこれを使うこともできる。
+.sp
+.SH コマンド
+.TP
+[\fB\-\-add\fP] \fIfile\fP
+\fIfile\fP を退避ファイルに追加する。
+.TP
+\fB\-\-remove\fP\fI file\fP
+\fIfile\fP を退避ファイルから削除する。
+.TP
+\fB\-\-list\fP\fI glob\-pattern\fP
+\fIglob\-pattern\fP にマッチする退避ファイルの一覧を表示する。
+.TP
+\fB\-\-listpackage\fP\fI file\fP
+\fIfile\fP を退避させているパッケージ名を表示する。\fIfile\fP がローカルに退避されている場合は LOCAL
+と表示される。ファイルが退避されていない場合はなにも表示されない。
+.TP
+\fB\-\-truename\fP\fI file\fP
+退避されたファイルの実際のファイル名を表示する。
+.
+.SH オプション
+.TP
+\fB\-\-admindir\fP\fI directory\fP
+dpkg データディレクトリを \fIdirectory\fP (デフォルトは \fI/var/lib/dpkg\fP) に設定する。
+.TP
+\fB\-\-divert\fP\fI divert\-to\fP
+\fIdivert\-to\fP は、他のパッケージによって提供された \fIfile\fP の退避場所である。
+.TP
+\fB\-\-local\fP
+パッケージが提供する該当ファイルについてはすべて退避の対象とする。これは、いかなるパッケージがインストールされても、該当のファイルは退避されることを意味する。これにより、管理者が修正したファイルをローカルにインストールすることが可能となる。
+.TP
+\fB\-\-package\fP\fI package\fP
+\fIpackage\fP は、\fIfile\fP の退避が発生しないパッケージ名である。つまり、\fIpackage\fP 以外のすべてのパッケージの提供する
+\fIfile\fP は、退避される。
+.TP
+\fB\-\-quiet\fP
+非表示モード。冗長な出力をしない。
+.TP
+\fB\-\-rename\fP
+実際にファイルを退避 (もしくは復帰) させる。\fBdpkg\-divert\fP は、退避 (復帰) 先のファイルが既に存在していると動作を中断する。
+.TP
+\fB\-\-test\fP
+テストモード。実際にはなにも実行せず、なにを実行するかを表示するだけである。
+.TP
+\fB\-\-help\fP
+利用方法を表示して終了する。
+.TP
+\fB\-\-version\fP
+バージョン情報を表示して終了する。
+.
+.SH 参考
+ファイルを追加する時のデフォルトは、\fB\-\-local\fP および \fB\-\-divert\fP \fIoriginal\fP\fB.distrib\fP
+である。削除する時に、\fB\-\-package\fP もしくは \fB\-\-local\fP と \fB\-\-divert\fP
+が指定されていた場合は、これらの整合性がとれている必要がある。
+
+\fBdpkg\-divert\fP でディレクトリを退避させることはできない。
+
+共有ライブラリを退避する場合は注意が必要である。\fBldconfig\fP(8) は、ライブラリに埋め込まれている DT_SONAME
+フィールドに基づいて、シンボリックリンクを作成する。ldconfig では退避を扱うことができない (dpkg だけができる)
+ため、退避したライブラリと退避していないライブラリが同じ SONAME であれば、シンボリックリンクは退避した方のライブラリを指すことになる。
+.
+.SH 例
+\fIusr/bin/example\fP となるファイルすべてを \fI/usr/bin/example.foo\fP
+に退避させる、つまり、\fI/usr/bin/example\fP を提供するすべてのパッケージが、該当ファイルを
+\fI/usr/bin/example.foo\fP にリネームしてインストールするようにさせる:
+.HP
+dpkg\-divert \-\-divert /usr/bin/example.foo \-\-rename /usr/bin/example
+.PP
+該当の退避ファイルを削除する。
+.HP
+dpkg\-divert \-\-rename \-\-remove /usr/bin/example
+
+.PP
+\fI/usr/bin/example\fP をインストールしようとするすべてのパッケージを \fI/usr/bin/example.foo\fP
+に退避させる。ただし、自作の \fIwibble\fP パッケージを除く:
+.HP
+dpkg\-divert \-\-package wibble \-\-divert /usr/bin/example.foo \-\-rename
+/usr/bin/example
+.PP
+該当の退避ファイルを削除する。
+.HP
+dpkg\-divert \-\-package wibble \-\-rename \-\-remove /usr/bin/example
+.
+.SH 環境変数
+.TP
+\fBDPKG_ADMINDIR\fP
+\fB\-\-admindir\fP オプションが設定されておらず、この変数が設定されている場合、この変数の値が dpkg データディレクトリとして用いられる。
+.TP
+\fBDPKG_MAINTSCRIPT_PACKAGE\fP
+\fB\-\-local\fP および \fB\-\-package\fP オプションが設定されておらず、この変数が設定されている場合、\fBdpkg\-divert\fP
+は、この変数の値をパッケージ名として使用する。
+.
+.SH ファイル
+.TP
+\fI/var/lib/dpkg/diversions\fP
+システムの現在の退避ファイルの一覧を含むファイル。これは dpkg にとって重要なファイルである \fIstatus\fP や \fIavailable\fP
+とともに、dpkg の管理ディレクトリに存在する。
+.br
+注記: \fBdpkg\-divert\fP は、このファイルを更新する時に古いバージョンを \fI\-old\fP という拡張子をつけたファイルにコピーして保存する。
+.
+.SH 関連項目
+\fBdpkg\fP(1).
+.SH 翻訳者
+高橋 基信 <monyo@monyo.com>.
+喜瀬 浩 <kise@fuyuneko.jp>.
+関戸 幸一 <sekido@mbox.kyoto-inet.or.jp>.
+鍋谷 栄展 <nabe@debian.or.jp>.
+倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>.
+石川 睦 <ishikawa@linux.or.jp>.
+鵜飼 文敏 <ukai@debian.or.jp>.
+中野 武雄 <nakano@apm.seikei.ac.jp>.
+.SH 翻訳校正
+Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>.